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手芸も写真も好きなので、
outfitを作ったり、
いろんな場所で写真を撮ったり。
そんな活動の記録です。
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さりげなく、昨年の8月あたりの
【乙女と百合と】ネタを入れてみました。
この頃は、アイリスのお迎えなんて
全然決まっていなかったです。
ただ、男の子ほしいなぁ…とは
思ってましたけど。
お時間がありましたら、
【乙女と百合と】も、
見てみてくださいね☆
【Boy meets girl... 第11回】
その夜、意外にも小夜から電話がかかってきた。
前回の番号と違うから、自宅からなのかもしれない。
使い分けるなんて律儀だなぁ…と思いながら電話にでる。
「アイリスさんでいらっしゃいますか?」
「携帯なんだから、普通本人がでるだろっ」
家にかけるときと同じ対応をした小夜に笑ってしまう。
「あの後、うまくいった?」
言葉がうまくでない様子の彼女に、わざと軽く聞いてみた。
「大丈夫みたいです。そういうメールをもらいました」
「そりゃよかった。
あの童顔の白ウサギちゃんと、誰がいっしょになるんだか」
白ウサギが小夜にべたべたくっついてたの、まだ覚えてるぜ。
思い出すだけでもムカツク。
「あの……あれは妹ですけど」
『……え?』
小夜も俺の言葉に驚いたようだったが、今度は俺が驚く番だった。
「いもうと?」
「はい」
いもうと…。あれが?!
確か幼稚園だって言ってたし、
姉妹ふたりだから、おねぇちゃん子になるのはわかるけど…。
小夜もたいがい妹好きだよな。
シスコンってやつか?
俺には全然見せてくれない、
極上のとろ甘笑顔を惜しげもなく見せやがって。
「ずいぶん大事にしてるんだなぁ」
「ええ。私の家族は妹とふたりだけですし。
あとはお部屋を貸してくれた大学生の薫令ちゃんかしら。
私が大切なのはそのふたりだけだし、
ふたりを守るためならなんでもするわ」
…なんかシスコンとも違う気がしてきた。
守るって言っても高1の女の子だぜ。
そりゃぁ小夜はそこらの女の子よりよっぽど大人だけど、まだ16だろう。
なんでそんなに虚勢をはって、気丈に振舞って無理してるんだよ。
そんなんじゃ、いつか倒れちまうよ。
なんでもっと俺を頼らないんだよっ。甘えないんだよっ。
―今、何考えた?
小夜に頼られたい。守りたい。甘えてほしい。笑顔を見せてほしい。
それって恋だろ?
俺は小夜に恋してるのか?
「あの…アイリス?」
「ん? あぁ、悪ぃ」
「ごめんなさいね、妹を優先してしまって。
久しぶりに一緒にでかけられたから…。
アイリスにはわがまま言って、迷惑をかけてしまったわ」
俺の沈黙を怒っていると取ったのか、彼女が申し訳なさそうに言った。
妹が優先…、そりゃそうだよな。
自分の全てをかけて守ってる大事な妹だもんな。
「わかってるって。大事な妹だもんな。いつか穴埋めしろよ」
「ありがとう…」
ホッとした声が聞こえた。
実は俺もホッとしてる。
また会ってくれるみたいだしな。
づづく…