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手芸も写真も好きなので、
outfitを作ったり、
いろんな場所で写真を撮ったり。
そんな活動の記録です。
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【Boy meets girl... 第15回】
家まで車で送り届けると小夜は、
「ちょっと待ってて」と慌てて家の中へ飛び込んでいった。
別に車の中だから寒くはないけど、
助手席が空ってのは寂しいよなぁ…。
小夜は息を切らせて戻ってきて、
運転席側にまわると、窓から俺に小さな包みを渡した。
「私じゃ似合わなかったから…」
よく見るときちんと包装がされていた。
俺へのプレゼント…でいいのか?
「あけていいか?」
すぐにでも見たくて包装紙に手をかけると、小夜は慌てて制止した。
「ダ、ダメっ。帰ってからにして…」
いつも落ち着いているけど、こーゆー表情もできるのか。
もらえるなんて思ってなかったプレゼントだけど、
やっぱり一番はお前だよな。
手早くシートベルトを外し、身を乗り出した。
「サンキュ、プリンセス。風邪ひくなよ」
俺はそう言うと、軽くキスをし、車を走らせる。
バックミラーに、道路の真ん中で
口元に手をあててうつむいている小夜が写る。
だ~ぁから、風邪ひくなって言っただろうが。
助手席にプレゼントを置いて、シートベルトをし直す。
家までの道のりが、ひどく長く感じた。
原因はわかっている。
小夜のくれたプレゼントの中身が気になってしかたがないんだ。
路肩に車を停めると、丁寧に包装をあけた。
するとそこには男物のストールがあった。
『ティアラ、うれしかったわ。
今日のことも…。
ありがとう。 小夜子』
明らかに今書いたとわかる手書きの文章。
「小夜子…」
贈り名はそうなっていた。
さよこ、でいいのか?
教えてくれたんだ…。
もう一度その名をつぶやくと、今度こそ、家へと走って行った。
づづく…