006：同居人

今日のお話は、有栖＠テヤンが
我が家に来た時のものです。
お迎えストーリーといいますか。

お迎えに関してのエピソードって、
ドールの数だけあるんですよね。
そういうの、大事だと思います。
私も忘れないようにしなきゃ。

では、「つづき」からどうぞ。

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【同居人】　

■薫令
アイリス。この部屋だから。

■アイリス
あぁ。―つうかさ、俺、有栖だから。

■薫令
ありす？
え？　でもこの前声かけた時は
アイリスって言ってたよ。

■ありす
あー…、とっさに誰だかわかんなかったんだよ。

■薫令
あはは☆　そうかもねー。
ありすは有栖川有栖の有栖？

■有栖
……そう（小夜子と同じこと言いやがる）
好きなのか？

■薫令
うんっ。この本の量見てわからない？

■有栖
すっげぇ小説と漫画。
げ、机の下もかよ…。

■薫令
それでも最近置く場所なくて困ってるんだぁ

■有栖
…小夜子の本好きは薫令から？

■薫令
うーん…。違うと思うなぁ。
小夜子、あんまり漫画は読まないし。
小説もミステリー好きってところがかぶってるだけで、
あとは違うジャンルだし。

■有栖
ふーん。薫令とかぶらないジャンルなんてあるんかね？

■薫令
あるよぉ。古典とか読まないもん。

■有栖
（小夜子は古典好き？　俺とも趣味あわねぇ…）

《がちゃがちゃ、バタバタバタ…》

■薫令
ニーナ、こっちだよ

■ニーナ
はぁ～い。ただいまぁ。

■薫令
おかえり。

■有栖
（あ、うさぎ…。たしか妹だったよな）

■ニーナ
じーっ（知らない人…。誰だろう？？　わくわく）

■有栖
はじめまして、有栖だ。

■ニーナ
ニナです。はじめまして…えっと……あーちゃん？

■有栖
（あーちゃん…。まいっか。新鮮だし）
ニナはニナ？　さっき薫令がニーナって呼んでたけど。

■ニーナ
ニナはホントはニーナっていうの。
でもニナはニナってよぶの。

■有栖
じゃぁ、ニナでいいか？
（なんかさっちゃんの歌みたいだな…）

■ニーナ
うん☆　いいよぉ～♪

■有栖
（こいつおもしれぇ）
ニナ、もっとこっちこいよ。
その耳が気になる。

■ニーナ
おみみ？　うさぎさんなんだよぉ（てへへ）

■有栖
お気に入りなのか？

■ニーナ
うんっ☆

■有栖
小夜子も好きそうだよな。
こーゆー可愛い系。

■ニーナ
あれ？　おねぇたんのお友達？

■有栖
（おねぇたん…）
そうだ。
ニナは小夜子のこと好きか？

■ニーナ
うんっ☆
あーちゃんは？

■有栖
大好きだ
（好きの種類は違うだろうけど）

■ニーナ
じゃぁ、おねぇたん大好き仲間だねっ♪

《がちゃっ……》

■ニーナ
あっ。おねぇたんだー。
《バタバタ…》

＋＋＋

■ニーナ
おねぇたーん☆
おかえりっ。

■小夜子
ただいま。
今日はごきげんね。

■ニーナ
うんっ。あーちゃんが来てるの。

■小夜子
あら？幼稚園のお友達？

■ニーナ
違うよぅ。
こっち、こっちー。

＋＋＋

■有栖
よぅ。

■小夜子
あーっ。な、なんで有栖がいるの？

■ニーナ
おかぁさんが連れてきたんだよっ☆

■薫令
（あっ、言わなくていいことを…）

■小夜子
かーおーれーちゃーん。
なんでこの人がここにいるのっ。

■薫令
えっとね、お部屋探してたみたいだから、誘ってみた。
小夜子のお友達だろうと思って。

■小夜子
違うわよっ。

■有栖
（全否定かよ…）

■薫令
これから同居することになったから。
まぁ…仲良くね。

■小夜子
私は反対っ。なんでひとりで決めちゃうの？！

■薫令
だってー。男の子もカッコイイんだもん。

■小夜子
なっ…。あれほどお金使うなって言ったのに。

■薫令
大丈夫。クリスマスと誕生日でガバチョからだから♪

■小夜子
ニーナと同じ手を使ったのね…。
ねぇ、ニーナ。

■ニーナ
なぁに？

■小夜子
有栖がいると、私、とられちゃうわよ

■ニーナ
うーん…そんなことないよね？

■有栖
あぁ。もちろん。
とったりしないから安心しろ。

■ニーナ
だよね☆
だってニーナとあーちゃんは
おねぇたん大好き仲間だもん♪

■薫令
（それって好きの意味が違うんじゃぁ…）

■有栖
―ってことだから、しばらくココに置いてよ。

■小夜子
……ちょっとでも問題を起こしたら、
すぐに出て行ってもらうからね。

■有栖
はいはい。

■小夜子
ニーナ。学校でクッキー作ってきたんだけど
いっしょに食べない？

■ニーナ
食べるぅ。
……あーちゃんは？

■有栖
ん？　いま行く。

■有栖
………なぁ、おかぁさん。

■薫令
その呼び方はやめて。

■有栖
くくくっ…。
薫令、いつもこんな感じなのか？

■薫令
おおむね…。

■有栖
小夜子も苦労するわけだ。