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プロフィール
HN:
薫令(かおれ)
年齢:
37
性別:
女性
誕生日:
1987/02/23
職業:
大学生
趣味:
手芸・工芸・文芸
自己紹介:
ドール大好きっ子の薫令です。
手芸も写真も好きなので、
outfitを作ったり、
いろんな場所で写真を撮ったり。
そんな活動の記録です。
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突発的に書きたくなったので、
書いてしまいました。
ホワイトデー後のSS。
アキラ@天草視点です。


大好きな姉と両想いになれたアキラ。
だけどふたりの気持ちにはズレがあって…。


「つづき」からどうぞ。



+++++++++++++++++++++

桜が咲く4月。
俺は高校3年生になっていた。

この前のホワイトデー。
俺は姉さんに想いを伝えた。
姉さんが好きで好きで。
でもそれは許されないことだから。
姉さんに伝えて「弟」としてすら接してもらえなかったら。
そう思うと怖かった。
でも、姉さんは俺のこと、受け入れてくれた。
好きだって言って……くれてないな、そういえば。
最近は学校に塾にと忙しくて、
姉さんとデートするどころか
ふたりで会うことすらできないのに。

姉さんは俺のこと、好きなんだろうか…?

+++

「ただいまー」

「だぁかぁらーぁ、明日は遅くなるって言ってるでしょ」

玄関で靴を脱いで家に上がると、
リビングから姉さんの声が聞こえてきた。
この感じからすると、また母さんと言い合ってるな。
きっとむくれてるんだろうけど…。
このままだと収拾がつかない、きっと。いや、絶対。
…仕方ないか。

「姉さん、声デカすぎ。外まで聞こえるぞ」

リビングに入ると
予想通りほっぺをふくらませた姉さんがいた。

「だってぇー。
母さんってば、何回言ってもわからないんだもんっ」

「わからないって何よ。
なんで遅くなるのか聞いているだけじゃない」

「それは…その……」

ん? 姉さん、目が泳いでるんだけど。

「なんで?」

「…アキラまで母さんの肩もつ」

「いや、まぁ…そんなんじゃねぇけど」

はぐらかそうとしてもダメ。
隠されると、気になるじゃんか。

「で、なんで?」

「…………ご、合コン」

「は?!」

聞き間違いじゃないよな。
『合コン』って言った?
何ソレ。ナンデ?

オレガイルノニ

そう思ったら、姉さんの腕をつかんでいた。

+++

階段を上って2階にある俺の部屋。
隣は姉さんの部屋だけど、
まだ帰すつもりはない。
俺の質問に答えるまでは…。

「姉さん。合コンって、ナニ?」

「え? 知らないの??
男の人と女の人がいっしょにお酒を飲みながら
仲良くなる会のことよ」

「そうじゃなくて」

いや、正しいか。
姉さんはちゃんと合コンのことわかってる。
わかってて行くって言ってる。
俺がいるのに。

「なんで合コンなんて行くの?」

「あら、妬いてるの~?」

「姉さんっ」

また…だ。
この感じ、覚えがある。
片想いしていたころと同じだ。
あの頃も姉さんは遊びまわってて。
俺は何度も悔しい思いしたっけ。
でも、今は違う。
姉さんと俺は恋人だろ?

「なんで俺がいるのに合コンなんて行くんだよっ」

「どうしてアキラがいたら
合コンに行っちゃいけないの?」

なんで? どうして?
姉さんは恋人を前にしてそんなこと言えるの?

「……俺ら付き合ってるんじゃなかったのかよ」

「そうよ」

「だったら!」

なんか悪いことでもした?
と言わんばかりの顔をして首をかしげる姉さんを見て、
俺は言葉を継ぐのを諦めた。
姉さんには何を言ってもダメだ。
どうして姉さんにはわからないんだよ!
恋人がいるのに、別の男のとこに行くようなもんだろ。
なんで…っ。

「アキラ?」

「…もういい、帰れよ」

「どうしたのよ。何を怒っているの?」

「合コンにでも何でも行ってこいよ。
俺も、好きにするから」

「はぁ?! 何それ。そんなの許さないんだからっ」

「俺の勝手だろ! さっさと出てけよ!!」

+++

完全に「売り言葉に買い言葉」ってやつ。
ホントは姉さん以外に興味なんてない。

いつになったら「弟」じゃなくなるのかな…。







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